■プロフィール
兵庫県宝塚市出身。大学卒業後、大手飲食店に入社。4年間勤務し、店長を務める。
その後は単身、博多の焼鳥店にて修行。技術を身に付け、2年後に関西に戻る。再び以前の勤務先であったお店にアルバイトとして入店し、2年間で独立に向けて準備を整える。2014年3月「ぎんすけ」を立ち上げる。
独立までの道のりは?
大学を卒業してから、人としっかり関わることができる仕事がしたいという想いから大阪の大手飲食企業に就職しました。
その時からぼんやりと将来は独立したいと考えていましたが、就職してからは仕事が忙しすぎて、日々の業務で追われる日々でした。まだ、料理もできない、仕事もできないただの素人でしたから。
だから独立を考えるよりもまずは誰よりも先に店長になると決めて仕事していました。
結果的には2年で160席のお店の店長を任せてもらいました。
若くして店長になったので大変な事だらけでしたが、業績も前年売上120%を超える結果を出し、そのころからより独立を意識するようになりました。
店長時代の2年間で計数管理やマネジメントを経験することができましたが肝心の料理ができなかったので、26歳の時に会社を辞めて、福岡の大繁盛焼鳥店に修行に行きました。
そこで料理や焼鳥の技術を学び、29歳で大阪に帰ってきました。
しかし、独立を決意し帰って来たものの、貯金が2万円しかなかったのが現実です。(笑)
そこから、1年半、朝から晩まで毎日毎日アルバイトをしてお金を貯めました。
1年半で250万円の貯金をつくり、そのお金を元手に銀行からの融資を受けて30歳でぎんすけ三国店をオープンしました。
どんな想いで起業されたのですか?
独立するまでは自分の好きなことをしたい、どこまで自分の力が通用するか挑戦してみたいという考えが強く、それがモチベーションになっていましたが、いざお店を出すときにはそんな考えはどこかにいっていました。
何の実績もない、お店が流行る保証もない。そんな僕を信頼してくれて昔からの仲間が2人最初から社員としてついてきてくれた事が大きかったと思います。
こんな自分を信じてついてきてくれた仲間を絶対に裏切りたくないし、一緒に幸せになれるお店をつくりたいという想いがものすごく強かったです。
それと、お客様に対する想いも人一倍強かったですね。
来ていただいたからには絶対に満足し、感動し、笑顔で帰ってもらいたいと思っていました。
今現在もこれからもずっと、自分自身もスタッフもお店も会社もたくさんの人から必要とされる存在でありたいと思っています。
経営する上で大切にしていることは?
変えてはいけないものはしっかりと守り続けいていきながら 変えるべきものはしっかりと時代の流れに合わせながら変えていく事です。
具体的には創業の想いや経営理念など変えてはいけないものは新しいメンバーが入ってきても自分の言葉でしっかりと伝えています。どれだけ仕事ができる人でも、会社の理念や想いに共感してもらえない人は採用しません。
経験が浅く、実績がないとしても人柄が良く、私達の考えに共感してくれる人は大歓迎です。会社の理念や想いを伝え続けて、守り抜く事は企業が成長していく上でとても大切なことだと考えています。
逆に労働環境や仕事のやり方はどんどん時代に合わせて変えていっています。ひと昔前は「飲食業=ブラック」みたいなイメージが強かったですが、今はそんな会社は続きませんし、魅力がありません。株式会社遊人でも完全週休二日制を導入したり、労働時間を短縮したりして『働きやすい職場づくり』を行ってきました。
これからはこの『働きやすさ』に加えて、この職場にいると成長出来ると感じてもらえるように『働きがい』や『やりがい』がある職場づくりを行っていきます。
店舗の実績により店長は年間150万円以上の賞与も可能なインセンティブの仕組みを取り入れたり、読書手当や、繁盛店の視察手当など、頑張ればしっかりと評価される仕組みを導入しました。
これからも時代の流れの先を見据えながら、「働きがい」や「やりがい」をみんなに感じてもらえるように、どんどん良い方向に変わり続けていきます。
人と食の魅力を追求し、
関わる人達の心を豊かにする
これからの時代、デジタル化が進んでいく中で食に関わる仕事は人と人との繋がりやコミュニケーションの温かさがより一層求められるようになるでしょう。
どれだけ多くの人に必要とされ、喜んでもらえるかが大切だと考えています。
企業の成長は人ありきです。
時代の変化に合わせたDXなども取り入れながら、私達は今まで以上に人のチカラを大切にしていきたいと考えています。
「誰かに喜んでもらう事が私の喜び!」そんな価値観を持った仲間と共に成長していきたいと思っています。